博士の競馬ブログ

桜花賞と発情(フケ)

3歳サラブレッド牝馬限定の桜花賞が8日阪神競馬場で開催される。
桜の時期の牝馬のレースは、馬の繁殖時期と重なり
発情兆候のフケが見られる馬がいる。

発情が競走能力に影響するかどうかは、明白ではないが、
走りムラがあるのでこの時期の牝馬レースは予想を難しくしている。

今週は桜の満開が予想されているので、
満開の桜の下での桜花賞を見るだけでもワクワクする。

走能力と馬体重

競走馬の馬体重は、
馬のコンディション判定の一つの目安として利用されている。
馬体重と走能力は関係するのだろうか?
下の統計資料を参考に考えてみて下さい。

一つの目安として、
2011年のサラブレッド3歳馬で
GⅠ・GⅡ・GⅢ競走に出走した馬と
それ以外の競走に出走した馬を牡・牝別に比較してみると、
牡馬では
グループ競走に出走した馬の
平均が478キロ、最少420キロ最大542キロ
それ以外に出走した馬の
平均が473キロ、最少364キロ最大600キロ
牝馬では
グループ競走に出走した馬の
平均が455キロ、最少377キロ最大502キロ
それ以外に出走した馬の
平均が447キロ、最少330キロ最大562キロ

このように、
グループ競走に出走した馬の方が、
牡牝とも平均体重が重くその幅が狭いことがわかる。

繁殖牝馬の走能力順位

優秀なサラブレッド競走馬を生産するには、
産駒の走能力の50%に影響を与える繁殖牝馬の走能力を見極め、
優秀な種牡馬と共に配合することが重要です。

しかし、繁殖牝馬の走能力は、分析が難しく公表されたものがありませんが、
新しい育種学の理論を用いればその評価は可能になっています。

分析方法については、今後「サラブレッド血統の科学」で説明する予定です。

ここでは、2007年から2011年までの競走成績から
JRAレーティング&ランキングで区分しているMile の距離のデータを用いました。

この分析データ中には約9500頭の繁殖牝馬がいますが、
今回では上位50頭を芝ダート別に掲載しています。

ダート
順位 繁殖牝馬名 繁殖牝馬名
1 アドマイヤグルーヴ ラブリープリンセス
2 イントゥザグルーヴ ハタノプリエ
3 エメラルドアイル デュアルストーリー
4 スマイリーカンナ シンディ
5 ルミナスハッピー ダークエンディング
6 ウインドインハーヘア クラッシーシャーロット
7 マンハッタンフィズ Catalina
8 ランニングヒロイン インディアナカーヴ
9 ベストマリー キッズフェイヴァー
10 ハッピーペインター ソニンク
11 エアグルーヴ ベルクラシック
12 マニックサンデー リベラノ
13 シーサイドブリーズ ウェディングダイヤ
14 タイフウジョオー Macarena Macarena
15 ダイイチアピール ベルベットローブ
16 ダンスパートナー コムフレイ
17 アイーンベル エリモアリュール
18 エアウイングス パラダイスバード
19 サイレントハピネス ファレノプシス
20 バプティスタ ウィッチズハット
21 シゲルキートス ロイヤルペルラ
22 メモリアルサマー ジョウノボレロ
23 サクラヴェント アルーリングアクト
24 モスフロックス サクセスウイッチ
25 ファインセラ グリーンインディ
26 スティンガー インディパレード
27 サンウィルシャイン コンプリカーター
28 オリエントチャーム ジャミーラ
29 サクラメガ アンフォイルド
30 セシルカット パーソナルレジェンド
31 リズムオブザレイン ギャラリートーク
32 アドマイヤサンデー クラフテイワイフ
33 セシルブルース エイシンサンデリー
34 ベルモット マダムチェロキー
35 プライムステージ キョウワノメガミ
36 ダイワルージュ シルクシルエット
37 ダンスインザムード ハートビートワルツ
38 ダンシングサンデー トーホウアスカ
39 ジェシカ ビスクドール
40 アレキサンドリア マハーブ
41 チェルビム タガノチャーリーズ
42 アドマイヤベリー プレンティブライト
43 ビスクドール ファーザ
44 クイーンアイリス マリーシャンタル
45 グローバルピース ブライアンマリア
46 ミュージカルパレス エリモシャイニー
47 トゥザヴィクトリー ミスティーフレンチ
48 ピンクパピヨン レースウィング
49 バースデイローズ エミネントシチー
50 ビーポジティブ レッドキャット

サラブレッドの生れ月

2012年生のサラブレッドのお産がこれから佳境に入ります。

1980年ごろは、
競走馬に仕立てる第一歩であるハミ着けや鞍付けを自ら行う調教師もいましたが、
現在では初期調教専門の牧場で馬を仕上げることが多いようです。

下の表は、生れ月別の頭数を表しています。
1980年から2011年のデータによりますと4月が一番多いのは変わりませんが、
2番目に多い月は
1980年と1990年が5月、
2000年と2011年が3月と生れ月が早くなっています。

これは、繁殖技術や飼養管理が向上したことにあわせて、
2歳馬のレースでは生れ月が早いほど有利なため生れ月が早くなっていると思われます。

生れ月 2011年 2000年 1990年 1980年
1月 212 50 2 32
2月 949 601 311 406
3月 1,946 2,257 2,332 1,631
4月 2,125 2,906 3,347 2,572
5月 1,259 2,123 2,601 2,063
6月 81 311 500 366
7月 2 2 8 3

2012年の競馬

2012年は、中京競馬場がリニューアルされ、3月3日から競馬が開催されます。
芝1600メートルが新設され、過去のデータがない分、分析は難しくなります。

また、東日本大震災で開催がなかった福島競馬場も4月7日から開催します。

今年も分析の改良を努め、的中率を上げたいと思っています。