宇田一農学博士が昭和40年頃から優秀なサラブレッドを生産するために
世界の優駿を調査研究した結果から発表した理論である。
遺伝学では、優秀な素質をもつ純系を維持するには、近親交配が望ましいが、
近親交配を続けると競走能力の低下が生じやすい。
また、競走能力の優秀な馬を求めるには、
いわゆる雑種強勢力を利用する異系交配が効果がある。
しかし、その効果は一代限りである。
そこで、両方の良い点を兼ね備えた、
近親交配と異系交配によったものを組合せた生産方式(基準交配)を考案した。
近親度を測るため遺伝学で用いられる近交係数を取り入れ、
近交係数0.08を境として近親と異系を区別して理論の展開を行った。
また、宇田一博士が研究を始めたきっかけを文芸春秋に寄稿しています。
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